Q :脳性まひ児の再生医療について (ID=20090602230158529)
[内容]今9ヶ月になる子がおります。脳室周囲白質軟化症です。
まだ首が据わらず、手も開かず、目も合わず、あやしても笑いません。
まだ診断が下ってはおりませんが、おそらく脳性まひと思われます。
アメリカで臍帯血移植による再生医療がおこなわれていると聞きました。
本当でしょうか?
日本でもおこなっている病院はありますでしょうか?
質問項目タイトル 脳性まひ児の再生医療について
質問項目 (内容) 脳室周囲白質軟化症です。
まだ首が据わらず、手も開かず、目も合わず、あやしても笑いません。
まだ診断が下ってはおりませんが、おそらく脳性まひと思われます。
アメリカで臍帯血移植による再生医療がおこなわれていると聞きました。
本当でしょうか?
日本でもおこなっている病院はありますでしょうか?

A:回答項目 (内容)
臍帯血を使った新生児の脳障害の治療について調べましたところ、米国、ノースカロライナ州のDuke大学で、治療法の安全性と妥当性を検証するフェーズ1研究が2008年から2011年までの予定で行われていました(英語ですが、これを紹介しているウエッブページは下記です)。
http://www.clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT00593242?term=00593242&rank=1
この治療法の概略は、臍帯血の提供を行った新生児が低酸素脳症となった場合、24時間以内に低体温療法を開始すると共に、自己の臍帯血から濃縮した細胞成分を、3から4回に分けて72時間後まで末梢静脈内へ投与するというものです。治療後は生後1年まで経過を観察して、臍帯血細胞投与を行わなかった従来の経過と比較することで、その安全性と妥当性を検証することになります。
この試みの基本的な考え方は、臍帯血は出生児に患児の体内に流れていた血液ですが、多くの幹細胞が含まれているため、これを出生後3日まで継続して補給すれば低酸素による脳の障害をある程度まで軽減できるのではないか、ということだと思われます。この研究で有望な結果が得られれば、このような治療法が広まると思いますが、現在のところ他の施設では行われていないようです。
我が国では、臍帯血とは直接関係ありませんが、神経幹細胞を用いた新生児脳障害の動物実験(新聞報道は文末の注に引用します)なども行われていますが、臨床応用にはまだ時間がかかると思われます。
注:http://rm-promot.com/community/modules/news/article.php?storyid=360
新生児脳障害に新治療法
愛知医大開発、細胞死防止の効果
?東京新聞 2008年5月10日 07時23分?
研究グループは、脳細胞に分化したり脳細胞死を抑えたりする神経幹細胞と特殊な酵素を一緒に脳に注入すると、新たな脳細胞を増やし、細胞死も防ぐ効果が高いことを突き止めた。脳障害の治療は現在、細胞の代謝活性を抑える脳低体温療法があるが、脳細胞を増やす方法だ
...???
<キャッシュ・データ>?新生児脳障害に新治療法 愛知医大開発、細胞死防止の効果?出産事故などで傷ついた新生児の脳に新たな脳細胞を増やしたり、細胞死を防ぐ方法を、愛知医科大の先端医学・医療研究拠点(愛知県長久手町)の大平敦彦客員教授(神経生化学)の研究グループが開発、ラットで実証した。脳性まひなど脳障害の直接治療につながる。7月の米学術誌「リプロダクティブ・サイエンス」に発表する。?仮死状態で生まれるなどして新生児の脳に酸素が足りないと脳細胞が死に、脳障害を発症することがある。研究グループは、脳細胞に分化したり脳細胞死を抑えたりする神経幹細胞と特殊な酵素を一緒に脳に注入すると、新たな脳細胞を増やし、細胞死も防ぐ効果が高いことを突き止めた。?脳障害の治療は現在、細胞の代謝活性を抑える脳低体温療法があるが、脳細胞を増やす方法だと、脳低体温療法では効果が少ない重度でも期待できる。?脳内には、神経幹細胞が脳の組織にくっついて機能するのを阻害する糖鎖分子「コンドロイチン硫酸」があり、分解酵素を一緒に注入して糖鎖分子を一時的に減らす工夫をした。?ラットを使った実験は(1)脳に何もしない(2)神経幹細胞だけを注入(3)分解酵素を一緒に注入?の3ケースで、7日後の脳断面の面積と脳全体の重さを比べた。脳細胞が死ぬとその部分の脳組織が溶けていくため、脳の量や面積が減る。(1)は正常な脳の面積が約80%、重さが約40%減少(2)は同約70%、約30%だったのに対し、(3)では同約40%、約10%にとどまる効果が見られた。?大平教授は「脳内活動への影響がまだ不明であることなど課題はあるが、実用化へ研究を続けたい」と話す。成人は新生児と脳の組織構造が違うため有効かどうかは分かっていない。?新生児の脳障害治療に詳しい宮崎大学医学部長で産婦人科の池ノ上克教授(周産期医学)の話 脳障害の直接治療につながる最先端の方法で、すばらしいアイデア。薬の投与など間接治療は試みられているが、傷ついた脳を直接治す技術はまだない。根本的な治療法に道を開いたといえる。
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