NPO法人再生医療推進センター

再生医療相談室 回答ページ No.56


専門分野: 骨・軟骨

Q: 軟骨細胞の再生医療

 1. 変形性関節症などの治療に効果が期待される軟骨細胞の再生の研究は今どのくらい進んでいるのですか?詳しく具体的に教えてください。
2. リウマチ歴19年 52歳主婦。 平成九年より、人工関節手術6回。両足指形成術、右肘、左肩、左膝、右手第二、三、四、五指の第三関節、右膝。現在、両足首が痛むが人工関節を増やしたくないので再生医療による軟骨再生を希望。どこへ行けば受けられますか?
3. 26歳です。肘の関節がうまく動かなくなってもう3年になります。病院では、関節が何かの理由で炎症をおこして、そのせいで、軟骨がへってしまったから動かないんだろうと言われました。でもその時、ものすごく腫れたり、痛かったりしたわけでもありません。炎症の理由がリュウマチのせいだといわれたこともありました。でも、片手だけです。(理由がわかれば治す方法があるかもと言われ内視鏡の手術をしましたが、わからずじまいで、しかも、その時止血のしすぎで、一度全く指先までが動かなくなってしまったりもしました。それは何とか治りましたが、肘は動かないままです。)
先日テレビで、軟骨の再生ができると聞いて、ひょっとしたら、自分の肘もなんとか治るのではないかと期待を持ちました。それは、膝の軟骨の再生の話でしたが、肘のそういう手術もできるのでしょうか。今は日常生活にも支障があります。今後のことも不安です。そういう医療はどこの病院に行けば受けられるのでしょうか。ぜひ、診てもらいたいのです。

掲載日: 2005.6.14

A:

 たいへんご報告が遅くなりもうしわけありません。軟骨細胞の再生は、数ヶ所で実際におこなわれています。自己軟骨細胞移植といわれている方法で、自分自身の細胞を使っているので、拒絶反応は起こりません。具体的には体重のかかる(荷重部と呼びます)関節の軟骨が磨り減ってしまい欠損してしまっているために障害がある場合が対象となっています。非荷重部の軟骨細胞を数百グラム採取し、これに細胞が増殖しやすいような足場や細胞を増殖させる因子などとともに体の外で培養し、増やした時点で欠損部に移植するという方法です。また、色々な細胞に分化する骨髄細胞を使う場合もあります。しかしながら、現在はあまりにも大きな欠損に対する軟骨の再生医療は実現しておりません。8月21日に京都で、骨・軟骨の再生医療に関する講演会があります。よろしければ、ぜひお越しください。
2番目、3番目のご質問の方へ。できましたらご住所をご連絡くだされば幸甚です。具体的な施設をご紹介できるかもしれません。よろしくお願いいたします。
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