NPO法人再生医療推進センター

再生医療相談室 回答ページ No.376


専門分野: 骨・軟骨

Q: 大腿骨頭すべり症後の大腿骨頭壊死症と成長軟骨閉鎖

 昨年の5月大腿骨頭すべり症(左足)となり整復手術。11月の検診結果に問題がないということで、担当医の許可により11月から部活動(バスケットボール)本格復帰。
1月の検診時、骨頭に異変が発覚し専門医Aを紹介される。
専門医Aで検査のところ大腿骨頭壊死症が判明(ステージ3−A、タイプC−1)。
担当医からは後方回転骨きり術を勧められる。
成長期であり、また手術後脚長差2〜3CMのリスクの説明もあり、小児治療実績のある別の専門医Bにてセカンドオピニオン実施。
現在年齢から後方回転骨きり術で壊死した骨頭の再生は可能との説明をうけたものの、壊死の影響で左足だけ骨頭の骨端線が閉鎖しているとの指摘を受ける。
このままだと右足と左足の成長差により将来的な脚長差が著しくなるため、右足の大腿骨にピンを入れ左同様に成長をとめる必要があるとの説明。
大腿骨骨壊死治療には骨切り術が優れているとの報告もありますが、今後の成長への不安・脚長差への不安でいっぱいです。
骨頭および成長軟骨の再生医療での別の術式はないものかお伺いしたく投稿させていただきます。
本件に対応されている再生医療をおこなっている医療機関があれば教えていただけませんでしょうか?
また脚長差を修正する医療機関はございますか?
東京都・神奈川近隣であれば助かります。
もし骨切り術の手術するならば学校の関係もあり6月はじめに手術の返事をすることになります。
大変恐縮ですが早い回答をいただければ助かります。

掲載日: 2009.5.30

A:

 大腿骨頭壊死に対する骨髄由来間葉系幹細胞を用いた治療法の臨床試験(http://www.kuhp.kyoto-u.ac.jp/_seikeigeka/oshirase.html)に関与している研究者に尋ねたところ、以下のようなお返事を頂きました。
「極めて判断に迷う病状であり、画像所見等、重要な情報を把握せずに、お答えすることは、間違った方向に導くのではと危惧します。東京在住の小児専門医としは水野病院の鈴木茂夫先生をご推薦します。http://www.mizuno.or.jp/section/syouniseikei.html」
骨頭壊死と同時に骨端線(新しく骨が形成されて伸びてゆく部分)の閉鎖という成長の問題にも対応しなければいけないということで、治療法の選択が難しいようです。同じ病名でも個々の患者さんによって状況は異なりますので、治療法が簡単に決められない場合があります。一般的に、このような場合には、治療経験が豊かな信頼できる医師と十分に相談していただき、最終的には患者さん自身、または場合によってそのご家族、に決断していただくしかないと思います。良い決断をされて、最大限の治療効果を得られることを祈念致します。
NPO会員様募集中
再生医療相談室トップに戻ります
再生医療推進センターは再生医学、再生医療の実用化を通して社会への貢献を目指す非営利活動法人です。
Copyright (C) NPO法人再生医療推進センター All rights reserved.