専門分野: 心臓・血管
Q: 僧帽弁狭窄
現在1歳8ヶ月男子の子供が、僧帽弁狭窄と診断され、形成手術による治療を行う方向で進んでおります。しかし形成手術でよくなるという保証はなく、いずれは弁置換になるかもしれないと言う状況です。そうなると、一生薬を飲み続けなくてはならなく、他の治療の可能性を模索している状況です。再生医療と言うことを目にして、僧帽弁が再生医療で可能なのか、また現在の心臓弁の再生医療の状況など教えていただきたく思います。どうぞよろしくお願いします。
掲載日: 2006.8.30
A:
2000年5月に東京女子医科大学で、生体吸収材料に自分の細胞を播いて増殖させた「ティッシュエンジニアリング移植弁」を、倫理委員会承認のもと、4歳の小児に移植し、良好な成績をあげていることは以前にご紹介しました。この移植手術を施された弁は、肺動脈弁でかかる血圧は比較的低い弁で、ご質問の僧房弁は強い血圧がかかる弁です。東京女子医科大学の研究者も、大動脈弁など強い血圧がかかる弁では耐えられない可能性を指摘しています。ご質問の方のご希望にそえるかどうかわかりませんが、一度と東京女子医科大学に受診されてはいかがでしょうか。
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