専門分野: 脳・神経・脊髄
Q: 子どもの脳梗塞治療について
わたくしの10歳になる子供は、母胎の中で脳梗塞を発症し、右半身が不自由な状態です。 脳梗塞は、左脳の3分の2に見られ、そのため、学習遅れが見られます。 再生医療について、大変興味があるのですが、私どものように10年が経過した脳梗塞にも有効な再生医療が今後発見されるのでしょうか? また、成長期である子どもの方が治療に有効ではないかと思いますが、リハビリなどの現状残された脳の活性化以外に再生治療の観点で何かできることはないのでしょうか? よろしくお願い致します。
掲載日: 2007.6.4
A:
貴下のつらいお気持ち、何とかしてあげたいというお気持ちを心よりお察し申し上げます。 専門家のご意見を参考にして、回答を作成いたしました。 質問1「10年が経過した脳梗塞にも有効な再生医療が今後発見されるのでしょうか?」 回答:慢性期の脳梗塞に対する治療については、現在のところ基礎研究レベルでは一部成功していることもありますが、実用化にはまだ時間がかかりそうです。将来的には慢性期の脳梗塞に対しても、再生医療は有効な治療になるものと期待されます。 質問2「成長期である子どもの方が治療に有効ではないでしょうか。」 回答:おっしゃるとおり、その可能性はもちろんありますが、副作用の心配が増えることもあるかもしれません。副作用の問題が解消されれば、おおいに有望になりえます。 質問3「リハビリなどの現状で残された脳の活性化以外に再生治療の観点で何かできることはないのでしょうか?」 回答:現状ではリハビリや療育が現実的な選択となる思います。将来的には、再生医療による新しい方法が開発される可能性もあると思います。 以上、ご報告申し上げます。一刻も早く、慢性期の脳梗塞に対する再生医療の臨床応用が開始される事を祈ってやみません。
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