NPO法人再生医療推進センター

再生医療相談室 回答ページ No.340


専門分野: 脳・神経・脊髄

Q: 脳梗塞の脳血管性痴呆症について

 こんにちは。 最近、親が2度目の脳梗塞で倒れました。(1度目から2ヶ月後の再発です) 1度目はほとんど後遺症がなかったのですが、今回はひどく、右半身麻痺で車椅子。言語紹介、脳血管性痴呆症になってしまっております。現在、リハビリ病院へ入院しております。一ヶ月経った現在、簡単な言葉、ありがとうなどは話せますが、後は何を言っているかわからない状態です。HPの「脳の再生治療」を受けたいのですが、その治療を受ける事のできる病院を教えてください!!お忙しい中大変恐縮ですが、何か今後の治療方法などにアドバイスがありましたらお願い致します。

掲載日: 2008.6.2

A:

 脳梗塞に対して、発症後の比較的早い時期に、骨髄などに由来する幹細胞を用いた再生医療的な治療法が、札幌医科大学や国立循環器病センターで試みられていますが、この方法で効果を期待するには実施する時期が大切です。ご相談のケースでは、かなり広範囲の脳梗塞を発症されてから約2ヶ月経過していると思いますので、残念ながらこのような治療法の適応になる時期は過ぎていると思われます。梗塞や外傷などによって広範囲の脳が障害された後に日時が経過したいわゆる慢性期の状態に対しては、動物実験のレベルでも今のところ有効な治療法が確立していないのが現状です。担当される医師や療法士の方とよく相談され、失語症やその他の脳機能も含めたリハビリテーションを続けていただくのが良いのではないかと思います。
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