NPO法人再生医療推進センター

再生医療相談室 回答ページ No.382


専門分野: 骨・軟骨

Q: 膝の軟骨再生

 膝が痛く病院で診てもらったのですが、レントゲンはなくエコーで診て軟骨が変形しすりへっており痛みが酷ければ注射で痛みを止めるしか方法が無いとのことでした、私の身長は162センチの体重が82キロあり軟骨がすり減っているのは間違いないと思っていますがレントゲン等により詳しく診ていただき軟骨の再生ができればと考えています、現在京都市内に住まいしており近くに適切な病院があれば紹介していただければと思い投稿いたしました宜しくお願いいたします。

掲載日: 2009.8.13

A:

 膝の関節軟骨がすり減っている状態を治療する方法は、病変(軟骨がすり減っているところ)の位置・範囲や程度によって色々ありますので、最終的には十分な診察・検査を受けた上で、治療を担当する医師とよく相談して決めて頂く以外にありません。ただし、病変が比較的狭い範囲であれば、再生医療的な方法(自家培養軟骨移植術)や自家軟骨骨移植術(擦り合わせがない部位の関節軟骨をすり減った部位へ移植する手術)の適応になる場合があります。この手術は、京都であれば、例えば京都医療センター(http://www.hosp.go.jp/_kyotolan/depart/depart-11.html)などで行われているようです。ただ、BMIが30を超えるような肥満ですと、症状の進行が速く、治療してもまたすぐに軟骨がすり減ってしまうかもしれません。膝への負担を減らすために、体重の面からも治療が必要と思います。
レントゲン検査の件ですが、普通、一度はレントゲン写真を撮ることが多いですが、軟骨や半月板はレントゲンには写りませんので、診察した医師は、症状や診察結果から「軟骨のすり減りによる痛み」と事前に見当をつけて、それを直接確認するためにエコーを行ったのではないかと思います。一般的に言って、良い医師ほど少ない検査(検査料金が節約でき、時間も浪費しない)で病気の本体を確認していると思いますので、レントゲン撮影(放射線ですから体に無害とは言えない)をしなかったことは、必ずしも間違いではないと思います。また、もしも自家軟骨骨移植術のような手術の可能性を検討するのであれば、レントゲン撮影では不十分で、CT、MRIや関節鏡のような詳しい検査が必要になります。
NPO会員様募集中
再生医療相談室トップに戻ります
再生医療推進センターは再生医学、再生医療の実用化を通して社会への貢献を目指す非営利活動法人です。
Copyright (C) NPO法人再生医療推進センター All rights reserved.