項 目 | 内 容 |
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専門分野 | 脳・神経・脊髄 |
質問タイトル | 再生医療製品ステミラック注について |
質問内容 |
今年5月から、条件期限付きですが、公的保険適用治療として、治療が開始されていますが、製造原価が約3000万円薬価が1500万円と高額です、現在脳梗塞の治験が大詰めに来ているとの事ですが、脳梗塞の治験が終了して、一般治療となった場合、この様な高額な治療を公的保険で一般治療化等したら、日本の医療財源は破綻しないのでしょうか?本来の質問の主旨とはちがいますが、少し気になったので、何卒御教示をお願いいたします。 |
掲載日 | 2019年09月05日 |
回 答 | ステミラック注についてのご相談です。 ステミラック注は、自己(患者さん自身)の骨髄由来間葉系幹細胞を自己の血清を使って培養したものの懸濁液をバッグに充填し、凍結保存したもので、受傷後1ヶ月までを目安にした外傷性脊髄損傷の患者さんが適応になります。 ご相談にある通り、この治療法は一回の治 療費が約1500万円ですが、同様の治療法が他の疾患にも適応が拡大していった場合、高額な医療費をどのように負担するのかという問題は色々な人々から指摘されています。 対象になる患者さんが増えた場合、たくさん作るようになれば、単価は下がってくるものと期待されます。また、さらなる技術革新でより安い値段で作れるようにすることも大切と思います。一方、保険適応の見直しで不要な薬剤等の負担を減らして行くような方向性も検討されています。月並みなお答えで恐縮ですが、我が国の医療財源はみんなのものですから、必要な人に十分な治療ができるように、みんなで守って行くことが大事ではないかと思います。 |