項 目 | 内 容 |
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専門分野 | 脳・神経・脊髄 |
質問タイトル | 脳幹出血についてお聞きいたします |
質問内容 |
不躾ながらメールを送らせていただきます。私は13年前に脳幹出血に倒れました。以後、左半身麻痺で苦しんでおります。13年も経った私でも幹細胞の効果はございますか、教えていただけないでしょうか、お願いいたします。まだ、シグナルは出ていますか。ご存知とはおもいますが、SB623のことがネット上に駆け巡ったときにはやっとこの苦痛から解放されると思いました。しかし、色々な資料を集めた結果、脳幹には使えないということでぬか喜びに終わりました。muse細胞に希望を持ってもいいのでしょうか。 |
掲載日 | 2020年01月24日 |
回 答 |
ご相談の中にある通り、新しい薬や治療法(再生医療製品を含む)は、最初は、治療対象となる症例を限定して治験などの臨床研究が行われます。したがって、限定された症例の枠内に入らない場合は受けることができません。ただし、評価が定まって、例えば、保険適応となったような場合は、適応を拡大するための臨床研究が行われる場合があります。例えば、SB623の場合、脳外傷後の麻痺に対して治験が行われましたが、この場合は、脳幹出血とは全く原因が異なりますから、その治験に参加することはできず、広く使われるようなにったとしても「脳外傷後」でない麻痺に使うことはできません。しかし、適応拡大を目的として「脳幹出血後の麻痺」を対象とする治験が行われる場合は、それに参加することは可能かもしれません(一般に、発症後の期間も症例選択の基準に含まれることがありますから、それに適合していれば可能性があるということです)。もちろん、脳梗塞などを対象に治験を実施中のmuse細胞でも同じような事情で、現在は対象になっていない疾患に対しても、適応を拡大していく治験の選択基準に合致すれば、可能性が出てくると思われます。 |