NPO法人再生医療推進センター

再生医療相談室

No.629 急性脳症による多機能障害の後遺症について

項 目

内 容

専門分野脳・神経・脊髄
質問タイトル急性脳症による多機能障害の後遺症について
質問内容

急性脳症により多機能障害の後遺症を負った子供の親です。サンバイオのsb623は今、脳梗塞や外傷性脳損傷への治験段階とのことですが、いずれ同じ中枢神経疾患として脳症への後遺症改善等も希望は持っていいものでしょうか。急に何もかもできなくなった子供を救いたいです。

掲載日2018年06月11日
回 答

お子さんが多機能障害で苦しんでおられるとのこと、謹んでお見舞い申し上げます。

さて、このような場合の再生医療ですが、ご相談にあるサンバイオのSB623の場合は、脳の梗塞部位周辺に直接移植する局所投与が行われていますので、病変が広範囲の場合にはそのままの形では使いにくいと思います。一方で、効果があるかどうか学問的には未確定の部分もありますが、自己の骨髄や脂肪から培養した間葉系幹細胞を使って脳や神経の病気を治療する試みが、日本全国の医療施設で行われるようになっています(厚生労働省のHP: http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000186471.html)。このような治療法を推奨しているわけではありませんが、現状で再生医療の可能性を探るのであれば、このような施設の担当者に相談していただくのも一つの方法かと存じます。