私たちは年をとっても病気になっても“幹細胞”を持っています。
治療のチャンスは残されています。
間葉系幹細胞は、骨髄、脂肪組織、皮膚、肝臓、歯髄、など様々な組織に存在することが分かってきました。
骨髄に含まれる幹細胞(自己増殖能と多分化能を併せ持つ細胞)のこと。
骨髄には血球等の元となる幹細胞である造血幹細胞と、骨や軟骨、神経など様々な種類の組織、細胞へと分化する能力を持つ間葉系幹細胞という2種類の幹細胞が含まれています。
2001年、Patricia A. Zukらは、脂肪吸引によって得られたヒト脂肪組織から得たPLA細胞(脂肪吸引物処理後細胞)は、体外で安定した分裂増殖と低い老化レベルを持ちながら、長期間維持できることを示しました。免疫蛍光染色とフローサイトメトリーで、PLA細胞の大部分は中胚葉または間葉系の起源であり、ペリサイト、内皮細胞、平滑筋細胞は余り含まれていませんでした。PLA細胞は特異な分化因子があれば体外で脂肪、軟骨、筋肉、骨に分化しうることを示し、ヒト脂肪吸引物が多能性細胞を含み、これが骨髄由来のMSCsに代わる幹細胞の供給源となり得ると報告しました。これが、脂肪由来幹細胞(Adipose-derived Stem Cell:ASC;脂肪組織由来幹細胞)の発見の起源です。
歯髄由来幹細胞は2000年に発見されました。歯髄(しずい)は象牙質やエナメル質に囲まれているため、がん細胞の侵入など外部からの影響を受けにくく非常に質がよい幹細胞を含んでいるといわれています。
『諦めない 認知症・難病に挑戦する再生医療 再び健康な日々を過ごすために』より
(neuron / 20240420)
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