NPO法人再生医療推進センター

再生医療相談室 回答ページ No.53


専門分野: 眼

Q: 慢性GVHDによって起こる涙腺組織の破壊、再生医療について

 平成9年12月にドナー妹より同種末梢血幹細胞移植を受け6年半になります、移植後5年目に入った平成14年2月に、慢性GVHDの悪化によって、涙と唾液が出なくなり、両目角膜潰瘍になり入院、1年後の昨年1月にまた角膜潰瘍で入院、GVHDの治療は、移植後から免疫抑制剤プログラフを服用していたが、昨年の1月からは、新たに治験薬セルセプトとプレドニンを服用しているが、今現在涙が出ない状態です、今後涙腺、唾液腺の再生治療は可能でしょうか。

掲載日: 2006.8.30

A:

 専門家の意見を掲載します。もう一人の専門家にも問い合わせ中ですが、返答がございましたら、再度アップいたします。
涙腺や唾液腺の再生治療は研究が少し始まったばかりで、まだ結果として出てきているものはありません。現状では、残念ながら涙を出す治療はありませんので、涙の代わりになるものを点眼するという保存療法しかありません。角膜は乾燥するとすぐに傷つきますから、人工涙液や角膜上皮保護材を頻回点眼する必要があります。(ただし、防腐剤のはいっている点眼薬が多いのですべてを頻回点眼すると防腐剤による角膜障害が起こりますから主治医の指示に従ってください)それでも改善しない場合は、眼軟膏を点入する、さらにその上からラップを瞼にはって(その上に眼帯)乾燥を防ぐ方法もあります。いずれにしても、常に十分な局所治療を行うことが重要です。
また、別の研究者も以下のように回答されています。
これは、いずれ可能と思いまする厚生労働省から研究費をいただき、現在は涙腺のSP分画を分離したしたところです。再生医療につなげようとがんばっているところです。
NPO会員様募集中
再生医療相談室トップに戻ります
再生医療推進センターは再生医学、再生医療の実用化を通して社会への貢献を目指す非営利活動法人です。
Copyright (C) NPO法人再生医療推進センター All rights reserved.