NPO法人再生医療推進センター

再生医療相談室 回答ページ No.77


専門分野: 脳・神経・脊髄

Q: 胸部交換神経切除術

 30歳男性です。20歳くらいから顔面の多汗症に悩み先だって胸部交換神経切除術をうけました。代償性発汗など医師の説明と本人の感覚の異なるところがあり今、非常に苦しみを経験しております。この手術には交換神経を100%切除や50%切除と幾つか種類があるようですが今後、この後遺症に悩む人に神経再生医療の見込みと言うのはあるのでしょうか?

掲載日: 2005.6.14

A:

 お返事たいへん遅くなり申し訳ありませんでした。神経の再生は多くの施設で研究されており、それらの施設に問い合わせました。現在の研究の対象は運動神経、すなわち神経が損傷されたことが原因で、体の一部が動かない病気が対象です。交感神経の再生に関しましては、当方で調べえた範囲では研究されていないのが現状と考えます。神経の再生の方法としては、(1)切断された神経の間に細胞が増殖しやすい物質を橋渡しして、その両端に存在する神経を少しずつ増殖させる方法や、(2)その橋渡しをする物質自体に別の方法で増殖させた細胞を浸透させ、(1)と同様に再生させる方法、などが進んでいます。前述のように交感神経の再生はほとんど行われていませんが、これらの方法で神経の再生が実用化すれば、交感神経の再生の実用化もそれほど時間はかからないのではないかと思います。この交感神経の再生につきましては、引き続き問い合わせを行います。新しい情報が得られましたら、またアップします。
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