NPO法人再生医療推進センター

再生医療相談室 回答ページ No.122


専門分野: 眼

Q: 再生医療可能でしょうか

 73才女 以下の症状で再生医療可能でしようか。既往歴:14才で角膜実質炎発症その後、弱視、眼底萎縮、網膜白濁)で障害2級です。(7年前に片目事故で失明しています)15年前に白内症の手術しましたが6ヶ月前位から霞んで見えにくくなつて来ました。(レンズは入つていません)2度目はレーザーでの治療になると言われましたが、衝撃に耐えられるか心配です。再生医療の事は白内症の治療後になるのでしょうか。宜しくお願い致します。

掲載日: 2006.8.30

A:

 ご質問の内容では、角膜実質炎を発症されたあとの視力低下なので、治療方法としては全層角膜移植が適応になる可能性が高いと思われます。角膜はおおまかに、上皮、実質、内皮の主に3層から成り立ち、角膜実質炎では角膜の90%を占める実質層が混濁します。再生医療では、角膜上皮のみを再生して移植を行う治療がすでに実施されており、内皮のみを再生する医療は研究段階です。実質の混濁には再生医療ではなく、アイバンクでのドナー眼球を用いての全層角膜移植が治療として確立されております。ドナー眼球を必要としますが、安全で確実性の高い治療です。しかしながら眼底萎縮、網膜白濁が存在することから、カメラでいうとフィルムにあたる部分に疾患が存在するようなので、角膜(カメラのレンズに相当する)を移植により透明にしても視力が出ない可能性があります。眼科専門医の診察のもとに、角膜移植の適応について相談するのが最善かと思います。
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