専門分野: 脳・神経・脊髄
Q: 脳機能再生について
国立循環器センターにおいてかなり研究が進んでいるようで、脳梗塞患者として、復活できるのではと期待も膨らみ、一日も早く臨床に及ぶことを祈り、動向に注目しています。 最新の進捗状況等わかれば、教えてください。
掲載日: 2008.11.24
A:
NPO法人再生医療推進センター事務局に日裏と申します。ご質問ありがとうございます。江口さまのご質問に対し、専門家のご意見を伺いましたので、ご報告いたします。薬剤を用いた脳梗塞の神経再生療法としては、ドイツを中心として、G-CSFやEPOを用いた臨床試験が実施されています。G-CSFやEPOは従来、血液の再生に作用する薬剤としてがん治療の副作用の治療薬として用いられてきました。しかし最近神経再生活性があることが見出され、さらに動物実験での治療効果が観察されたことから、臨床試験が実施されています。日本では、まだ臨床試験は実施されていません。なお、用語説明を付け加えておきます。G-CSF:顆粒球コロニー刺激因子(granulocytecolony-stimulatingfactor)。好中球の産生を特異的に促進する造血因子。EPO:エリスロポエチン(erythropoietin)。主に腎臓で産生、分泌される糖蛋白質で、赤芽球系前駆細胞から赤血球への分化を促す。ご参考になれば幸甚です。
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