専門分野: 耳・鼻・咽頭
Q: 耳の再生について
子供が小耳症で左耳の外耳がほとんどできてません。 形成手術は自分の肋骨軟骨を取り出し耳の形を作るやり方で、早ければ10歳でできます。しかし私の子供の場合、側わん症もあり今治療のため装具をつけてるので、成長がとまり、側わん症の治療が終わってからで、18歳ぐらいで耳の手術をする予定です。 今まで何回か手術をしてきているので、できれば安全で負担の少ない方法があればと思っています。 テレビで筏義人先生の再生医療で耳や指なども再生可能だと知りました。現在、耳の再生治療(とうもろこしのでんぷんから)が医療機関で行われているのでしょうか? できるのであれば、医療機関の情報が知りたいです。
掲載日: 2008.11.16
A:
ご心配な事と思います。現在の医療の段階では肋軟骨を利用するものが主流であります。 組織再生の場合は環境(足場)、細胞、細胞を増殖させる因子の3つが必要であり、足場だけが良くても他の条件が充分でなければ、軟骨は再生しにくいと言われておりますので、細胞から外耳組織を作る事は難しく、軟骨細胞に関しては研究段階といえると思います。とうもろこしのでんぷんからを用いたものは情報を得る事ができませんでしたが、近畿大学形成外科が鼻中隔軟骨から軟骨組織を再生、イヌ耳介軟骨細胞をマウスに移植し軟骨再生に成功したと報告されています。また、東京大学形成外科も軟骨細胞の再生に取り組んでいますので、打診されてみてはいかがでしょうか。
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