専門分野: 骨・軟骨
Q: 変形性関節症の治療について
56才、琴、三弦の演奏を職業にしてる者です。仕事柄、指先の使用が多く数年前から手先の変形性関節症と言う診断を受け最近は右手中指の第一関節の軟骨がすり減ってなくなりレントゲンでは真っ白になっております(人差し指も酷使すると痛みが出ます)。琴爪を付けて弦を叩く時に激痛が走り演奏に支障が出ております。素人考えで、人工軟骨や第一関節を固定させて振動を神経に伝えなくする方法や再生医療で軟骨を復活させることが出来ればと考えあぐねております。行きつけの整形外科医院では一種の老化現象なので治療方法は無しと言うことで相手にされず、大きな病院への紹介状も書いてもらえません。どうすればいいかアドバイス頂ければ幸いです。
掲載日: 2006.4.29
A:
再生医療的な変形性関節症の治療は、膝や足首の関節では行われるようになっていますが、指の関節では未だ行われていないと思います。再生医療の進歩により、近い将来、指の関節でも行われるようになると期待されます。 「指・趾の再生医療」の解説にも書きましたが、「手の外科」やリウマチを多く治療しておられる整形外科の医師に一度ご相談されてみてはいかがでしょうか。 薬物による治療の他に、人工指関節置換術も治療法の選択肢になるのではないかと思います。 「治療方法は無しと言うことで相手にされず、大きな病院への紹介状も書いてもらえません」ということですが、お気持ちをお察しいたします。 レントゲン写真や診療記録(カルテ)の情報は患者さんの求めに応じて開示していただけると思いますので、担当の先生に、ご遠慮なく、「どこか大きな病院へ」ということではなく、「指の関節症を治療しているこの医師に相談してみたいので」ということで紹介状を書いて頂いてはいかがでしょうか。正直にお話をすれば、きっと相談にのっていただけると思います。
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