NPO法人再生医療推進センター

再生医療相談室 回答ページ No.313


専門分野: その他

Q: 再生医療と精神病

 ES細胞の医療技術において、精神病あるいは精神に関する薬を服用している者に対して禁忌にあたるようなことは(技術)ないのかどうか、現時点での解釈はどうでしょうか。

掲載日: 2007.6.4

A:

 2006年に韓国の延生大学のキム教授が不安、うつ症状を示すマウスにES細胞を脳内移植し症状改善したと報告されています。ES細胞以外のものでは、胎児アルコール症候群(妊娠中の飲酒より児に引きおこされる発達障害、行動障害、学習障害)のモデルラットに対し神経幹細胞の脳内移植により行動障害が改善されると報告されています。他臓器と同じくES細胞、幹細胞などを用いた研究が、精神科領域でも進んできておりますが、今のところ動物実験等の研究段階であり、しかも薬を使用している場合などの検討は、未だ行われていません。今後、臨床研究が進んだ場合には、ご質問に対する答えも出せるようになるかと思いますし、将来的には、病気を治せる時期がくる可能性があると思われます。
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