NPO法人再生医療推進センター

再生医療相談室 回答ページ No.497


専門分野: 骨・軟骨

Q: 拇指CM関節症の再生医療について

  現在、拇指CM関節症の再生医療はどこまで進んでいるのでしょうか(おおよそ何年後ぐらいに実用化されるのでしょうか)また、拇指CM関節症の再生医療に取り組んでいる病院がありましたら紹介して下さい(小生、滋賀県在住につき近畿地方の病院であれば尚、結構です)よろしくお願いします。

掲載日: 2012.11.6

A:

  拇指CM関節(手首近くにある親指の付け根の関節)に特化した再生医療に取り組んでいる医療施設は、残念ながら寡聞にして存じません。一般に、関節の再生医療として最も進んでいるのは、比較的小範囲のすり減った軟骨を培養自家軟骨などで修復する手術で、膝関節などで行われています。ただし、関節症という病名に含まれる病態は、軟骨の損傷だけではなく、周囲の靱帯損傷や炎症、亜脱臼というような状態も含まれますので、軟骨が治せれば全てが解決するとも限りません。また、損傷が進行している場合は、軟骨移植のような再生医療では治療できず、人工関節が適応になる場合が多くなります。拇指CM関節症の手術でも、状況に応じて、関節の形成術や固定術、人工関節などいろいろな方法が考慮されます。将来的には、その中に、自家培養軟骨移植術も含まれるようになるかもしれません。「手の外科」を専門にしているような整形外科医とよく相談されて、最適な治療法を選択して頂きたいと思います。
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