専門分野:耳・鼻・咽頭
Q: 難聴治療
出生時に難産だったことから、ストレプトマイシンを投与されました。
それが原因かどうかわかりませんが、小学校の聴力検査で初めて高音が聞こえていないことを知りました。
今は40代半ば。高音だけでなく通常の音さえも聞こえずらくなっており、1年前から補聴器を装着しております。聴力の衰えは進行していると思います。
いくつかの病院で診察を受けましたが、聴神経もしくは、蝸牛に問題があるのではないかと。
ある一定の高音からほぼ全く聞こえていないことなどからそのように診断されております。
補聴器のデジタル調整も難しいとのこと。実際、補聴器をつけていてもあまり効果を感じませんし、むしろ言葉の聞き取りが悪くなっている気さえします。
難聴の再生医療、主にips細胞の研究が進んでいると思いますが、その研究の実験台でに志願する方法はありますか?まだ人体への移植等は難しいと聞いておりますが。
難聴の原因解明はもちろんですが、専門の医療機関等があれば教えていただけませんか?
掲載日: 2014.8.17
A:
難聴の再生医療については、京都大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科の内耳再生研究グループでかなり先進的な研究が行われており、そのホームページ
(http://www.kuhp.kyoto-u.ac.jp/ent/InnerearRegeneration/InnerEarRegenerationTop.html)
でも、「このような(内耳への細胞導入など(筆者注))とりくみについて、当研究室は世界でももっとも先進的といえます。」と書いてあります。
残念ながら現状で実施できる再生医療は限られていますが、研究は進んでおり、内耳へのドラッグ・デリバリー・システム(内耳で徐放性の増殖因子などを作用させて症状の悪化を防止、あるいは回復を期待するような治療法です)の分野では、「現在臨床応用への準備を行っています。臨床試験が認可されましたら、ホームページなどでお知らせする予定です。(同ホームページより引用)」とされています。今後も、再生医療の動向に注目していただき、その推進にご助力 を賜ればと存じます。
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