NPO法人再生医療推進センター

再生医療相談室

No.695 再生医療における幹細胞の培地環境について

項 目

内 容

専門分野幹細胞など基礎
質問タイトル再生医療における幹細胞の培地環境について
質問内容

再生医療では主に幹細胞と体細胞を培養することで移植などの治療を可能にしていると存じますが、その培養環境では雰囲気制御であったりを行う目的でガスは使用されているのでしょうか。

もし、使用されている場合は具体的にどういったガスがどのような用途で使用されているのでしょうか。

ご教授いただけると幸いです。

掲載日2020年04月31日
回 答

培養環境におけるガスの仕様についてのご相談です。

細胞培養を行う培養装置(インキュベーターと呼ばれます)では、温度を一定(普通は37℃)に保ちながら、一般的には、5%の二酸化炭素ガスと95%の空気を混合した湿度の高い空気で満たされています。温度は哺乳類の体温に由来し、二酸化炭素濃度は体内環境に近いもので、培養液のpHを調節する機能もあります。また、高い湿度は培養液の蒸発を防ぐ働きがあります。以上、代表的な細胞培養環境について説明しましたが、細胞や培地の種類、検討する事項によって、温度やガスの濃度が変わる場合もあります。