項 目 | 内 容 |
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専門分野 | 脳・神経・脊髄 |
質問タイトル | DBS(脳深部刺激療法)患者は再生医療を受けられる? |
質問内容 |
私{67歳}は若p病を35歳ごろ発症しました。子供が4人と多かったので、忙しすぎてDBSを受けざるを得なくなりました。 DBSの調整は 大変難しく、手術直後だけが体調がいいだけで、あとは、皆さん、だんだん何が何だかわからなくなって苦しんでおられます。子機の説明書をよんで調整しなさいと言われ渡されますが、本人や、家族も、理解できません(私も含めて)。 DBSの独自のデーターを作って それから自分のベスト数値をさがし、入力してゆくしかないと思いますが。 DBS手術した方がたは与えられた子機の使い方もわからい、説明を受けてもわからないまま退院されています。 治験でDBS患者は対象外となり、心底がっかりしました。 DBS患者が対象外になったのには難しい問題があったからですか? 私はもうすぐ年齢制限にひっかかりそうです。 p病の方々は体だけではなく言葉も声も表情もすべてがうごかなくなってゆくので自分の言いたいこと、今の気持ち、笑顔、さえも表現できません。どうぞDBS患者のことを忘れないでください、 |
掲載日 | 2021年03月06日 |
回 答 |
パーキンソン患者の方やその家族の方々には常識なのかもしれませんが、p病というのはパーキンソン病のことで、DBSというのは、脳深部刺激療法(Deep Brain Stimulation)のことです。 今回のご相談では「与えられた子機の使い方もわから(な)い」という点と、「治験でDBS患者は対象外」という点が主なものかと思います。それぞれに回答いたします。 まず、「子機の使い方」についてですが、これは、前胸部などに埋め込まれる刺激信号の発生器を調節するためのものかと思います。これは、少しでも良い状態になるように調整すべきもので、患者さんによく理解してもらえない場合は、医師が調節してあげるべきものかと思います。パーキンソン病の場合、経過が長く、徐々に病気が進行する場合が多いですから、半年とか1年に一度ぐらいの頻度で医者を受診するのが良いと思います。いかがでしょうか? 再生医療の治験でDBSは対象外という点についてですが、一般に治験では、その治療法が疾患に対してどの程度有効か、を確認するために行われます。そして、脳を病気に対する治療効果は、麻痺や認知症などを計るためのスコアによって評価されます。その意味では、DBSをつけた患者さんはある程度まで症状が軽くなっていますから、治療法の効果をみる上で全く何の治療も受けていない人(薬剤の効果は時間が経てば消えます)と同じ土俵では勝負できません。ということで、治験(安全性・有効性を評価するために行います)の対象からは外れたのだと思います。 |
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