専門分野: その他
Q: 消化器の炎症また潰瘍
消化器(食道、胃、小腸、大腸)の炎症または潰瘍が再生医療に依り治ることができますか。
掲載日: 2009.2.13
A:
消化管の潰瘍を治療する再生医療は、いくつかの研究室で研究されています。具体的な内容として、大きく分けると二つの方向からのアプローチがありそうです。 一つは、直接病変部に処置を施して治療するもので、例えば、内視鏡で粘膜病変を切除した後のような潰瘍性病変に培養粘膜の細胞シートや塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)のような薬剤を用いて早期の治癒をめざすものです。口腔粘膜などではすでに臨床に用いられているものもあります。 もう一つは、粘膜以外の細胞を用いて間接的に病気を制御したり、潰瘍の治癒を促進しようとする方法で、例えば、骨髄等に由来する間葉系幹細胞などを用いて、潰瘍生大腸炎のようないわゆる炎症生腸疾患における炎症反応の制御や、潰瘍の治癒促進をはかろうとするものです。こちらは未だ動物実験のレベルですが、各種のの有効性が報告されています。
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