専門分野:脳・神経・脊髄
Q: 2歳の病気の息子
度々投稿申し訳ありません。前回投稿させて頂きました北海道に住むものです。前回の息子の病気について急性散在性脳脊髄炎と診断されたとう内容を投稿させて頂きました。今の息子の状態は前回とまったく変化無くへそから下が麻痺の状態のままです。退院と同時にADEMだったのが主治医から横断性脊髄炎と診断されました、炎症自体が軸索事態を蝕んでしまっているとの事、MRIの検査の結果、胸椎8番目に私たちが見ても分かるように脊髄と脊髄の間が空いているように見え、また違った画像からは、脊髄のその中心部が黒くなっており、主治医からは炎症が治まるにつれ見えてきた患部(黒く映っている部分)が萎縮してきているとの事、その後どうなるのかと聞くと、まだ3歳という年齢や症例がほとんど無いという事からどう変化していくかはわからないという事でした。しかし、このままではこちらでアドバイス頂いたように麻痺が続いている為、リハビリを主に行うという事で、大きなリハビリの入院施設に行く事になり、先週から入院しこれからリハビリをして回復を願っているといった経緯です。こちらで診断書を作成して頂き装具等のリハビリの為、身障の手続きを行っている段階でした。完全に下肢の麻痺、膀胱直腸障害の為1種1級相当と書かれていました、他には脊髄空洞病変と書かれておりました。
私たちとしては回復する事を願ってやみませんが、このような経緯からもしかしたらもう立って歩く事は出来ないのではないかという思いなど日々葛藤しております。軸索事態に損傷があるという事は回復する事は難しいのでしょうか?6月で3歳になりましたが3歳という年齢だから回復する可能性というのはどのような事なのでしょうか?また、横断性脊髄炎という後遺症が残ってしまった場合、事故で損傷してしまった方と違った、炎症によって損傷してしまった後遺症について、息子の今後の再生医療の展望は有りますでしょうか?
掲載日: 2014.8.17
A:
脳・脊髄の外傷や疾患に対する再生医療の研究は世界中で行われており、その一部はすでに臨床研究段階に入っております。最近では、従来から試みられてきた急性期の患者さんだけでなく、発症後に時間が経過した慢性期の患者さんに対する再生医療も研究されておりますので、将来的には、効果的な治療を受ける事ができる可能性があると期待されます。それまでの間、リハビリなどでできるだけ良い状態を維持し、少しでもQOL(生活の質)の改善をはかって頂くのが良いと思います。今後の見通しなど、具体的な事項につきましては、担当の医師とよく相談して納得できる治療を続けて頂きたいと思います。
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