NPO法人再生医療推進センター

再生医療相談室 回答ページ No.537


専門分野:その他

Q: 再生医療によって生じる問題

iPS細胞が本格的に実用化されれば再生医療に応用され、お年寄りなどの寿命はさらに延びると思います。 しかしそうなった場合現在の少子高齢化がさらに深刻化するのではないかと考えているのですが、その解決策としてiPS細胞を利用した再生医療を受けられる年齢に制限をかけるという方法を思いつきました。 この解決策についてどう思われますか?また、制限を設けるとすれば何歳ぐらいがいいのでしょうか。

掲載日: 2014.8.17

A:

お年寄りの寿命が伸びれば、全人口に対する高齢者の比率が大きくなって少子高齢化が進むのは当然の結果だと思います。しかし、少子高齢化が進んでも高齢者のQOL(生活の質)が維持されている限り社会の負担はそれほど増大しないと考えます。膝などの運動器官や、脳、心臓などの機能低下に対して有効な再生医療が推進されれば、高齢者のQOL維持に大きく貢献できると期待されますので、一般に再生医療の適応に年齢制限をかけるというご意見には賛成できません。ただ、現実には、再生医療に限らず、新しい治療法の臨床研究では年齢の上限が設定されるのが一般的で、延命のためだけに開発される治療法は考えにくいです。  iPS細胞を使うかどうかに限らず、再生医療の推進によって高齢者の健康寿命(日常生活に制限の無い期間)を伸ばすことは、少子高齢化によって生じる多くの問題を軽減する事に繋がると考えますが、いかがでしょうか。
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