専門分野:脳・神経・脊髄
Q: 被殻出血
こんにちは。私は、2012年8月27日に、被殻出血で倒れました。
後遺症で、右半神麻痺と失語をしました。脳は健康です。
あるひと(ベンチャー)は、神経細胞と培養で移植する。でも、十分な培養はできない。実験です。
医師も現段階で、治療はない。でも変わるかもしれません。
私は、すくにでも治りたいです。
掲載日: 2014.8.17
A:
人の治療を行う場合、一定の有効性と安全性が確立していることが必須です。いわゆる新薬事法では、細胞を使った治療に用いる「再生医療等製品（要するに治療に用いる細胞のことです）」については、動物実験で安全性が確認されれば有効性は推定されれば、特別に早期に、条件及び期限を付して製造販売承認が与えられます。しかし、安全性の確認は必須ですから、一定の動物実験は必要不可欠です。「すぐにでも治りたい」というご希望は非常に良く理解できます。しかし、だからといって、効くか効かないかわからず、安全性も確立されていない方法を試すというのは無謀と言わざるを得ません。最近、慢性期の脳梗塞に効果が期待できる治療法の臨床研究が行われています。類似の方法がこれから幾つも出てくることが期待できます。安全で効果が期待できる治療法を安心して受けることができるようになるまで、現在の体の状況をできるだけ良い状態に保つように、リハビリなどで頑張ってみてはいかがでしょうか。
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