NPO法人再生医療推進センター

再生医療相談室 回答ページ No.543


専門分野:骨・軟骨

Q: 鼻甲介骨の再生

こんにちは、15年前慢性の鼻炎の手術を受け、鼻甲介を切り取られてしまいました。 今後遺症に苦しんでいます。 その骨を再生させる方法があれば、ぜひ教えて頂きたいと存じます。 よろしくお願いいたします。

掲載日: 2014.8.17

A:

鼻炎の手術で、下鼻甲介の張り出した骨を取り除き、下鼻甲介を減量して、鼻づまりを解消するを受けられたものと思います。体の中で希望するような形の骨を再生させるのは簡単ではありませんが、いわゆる組織工学(Tissue Engineering)の手法を使って、体外で吸収性材料を使って骨の形の足場を作り、そこに自己の骨細胞を植え付けてそれを体内に入れるような手術はあり得ます。また、最近では、顔面の形を再建する目的で、チタンなどを用いて精確に骨をデザインして植え付けるような手術も行われています。したがって、原理的には再建は不可能では無いと考えられます。ただし、一度切り取った下鼻甲介の骨の再建はおそらく相当に珍しい手術で、鼻の穴からできるとは限りませんので比較的大きな手術になる可能性もあります。また、「後遺症」の内容がよく分かりませんので、下鼻甲介を再建することでこれを解消することができるか、また、手術のリスクと期待される効果のどちらが重要かなど、大切な判断をした上で治療法を決める必要があります。  担当の耳鼻科医と、下甲介の再建術についてよく相談していただき、納得の行く治療を受けて頂くよう御願い致します。
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