NPO法人再生医療推進センター

再生医療相談室 回答ページ No.604


専門分野:脳・神経・脊髄

抹消神経障害(感覚障害、痛み)

私は抗生物質、ニューキノロンにより抹消神経障害になりました。腰、腹、胸、背中、肩、腕、肘、てのひら、指、首、あご、鼻、歯、舌、口、耳、投与量が多かったため鋭く刺す痛みが間髪的に起こるようになりました。帯状疱疹しかり抗がん剤の影響しかり脊髄損傷にしかり神経からくる痛みに対して、再生医療というのはどれぐらいで 実現予定なのでしょうか。私の場合いろんな箇所のため日常も仕事も無理となってます。痛みに対して再生医療が手段になるか大変気になっております。


掲載日: 2017.09.11

A:

 末梢神経障害に対する再生医療に関する相談です。
まず、1点だけ注釈を付けさせて頂きます。脊髄自体は脳に連続する組織で中枢神経に分類されていますので、「脊髄損傷」は末梢神経障害とは異なるものと考えられます。基本的に、末梢神経の神経線維は再生する性質があり、末梢神経障害の中には、原因が取り除かれれば、時間をかけて徐々に軽快するものもあります。ただ、なかなか回復しないことも多いので、この再生を助ける方法が研究されています。細胞を使った再生医療としては、骨髄などに由来する間葉系幹細胞などが、神経線維の再生を助ける髄鞘の細胞(シュワン細胞)の再生を通じて末梢神経の再生を助長するとの報告もあります。ただ、今のところ、脳梗塞など中枢神経の疾患に比べると臨床への展開にはもう少し時間がかかるかもしれません。


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