NPO法人再生医療推進センター

再生医療相談室

No.700 脳幹脳炎、硬膜外動静脈瘻

項 目

内 容

専門分野脳・神経・脊髄
質問タイトル脳幹脳炎、硬膜外動静脈瘻
質問内容

主人が58歳で2017年6月に脳炎で倒れました。その際は右手がかろうじて動きました。呼吸器管理をしてもらいながらその後リハビリをしてその他の手足も少しずつではありますが動かせるようになってきていましたが4ヵ月後に動静脈瘻を発症してしまいました。緊急血管内手術を受けましたが完全に四肢麻痺となり寝たきりの生活になってしまっています。栄養は鼻管からで嚥下反応はありません。このような状態でも再生医療の対象になるのでしょうか?

掲載日2020年06月19日
回 答

我が国の医療制度では、医師法による自費診療を行う場合は、かなりの自由度を持って治療法を選択することが可能です。ただ、再生医療を行う場合は、再生医療安全性確保法など一連の規則に則った対応が必要です。

したがって、現在の状態に対する再生医療が認められている様な医療機関であれば、その様な治療を受けていただいくことができます(現在行われている再生医療は、厚労省のホームページhttps://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000186471.htmlでご確認いただけます)。ただ、脳炎・動静脈瘻の治療後の麻痺に対する再生医療を実施しておられる医療機関は今の所ないのではないかと思います。

これから色々な試みを通じて、中枢神経性の麻痺に対する再生医療の良い結果が出てくるようになれば、色々な病態によって起こった麻痺に対しても適応が広がってくることが期待されます。今後の推移にご期待いただくことを希望します。

なお、本文は、ご相談の様な状況における再生医療を推奨する意図はないことを申し添えます。