項 目 | 内 容 |
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専門分野 | 骨・軟骨 |
質問タイトル | 半月板関節鏡下縫合術後の再生医療 |
質問内容 |
65歳 女性 、普段は膝の痛みはなく運動はしている方ですが、右膝強打してロッキング状態が続き、半月板関節鏡下縫合術を受けました。 内側後方の部位であるため再発に可能性があると認識しています。 再生医療の自己脂肪由来幹細胞ですが、培養か非培養か悩んでいます。 冷凍でなく自己血(牛ではない)での培養がいいと言う意見が多いようです。 すでに縫合している場合でも培養した方がよろしいでしょうか? |
掲載日 | 2022年07月26日 |
回 答 |
膝の半月板の縫合後の再生医療についてのご相談のようです。 現在のところ膝の関節に対する再生医療の治療法としては、PRP(Platelet-rich plasma、多血小板血漿)を使うもの、自家脂肪由来の細胞を培養しないで局所に投与する方法、自家脂肪由来の細胞を培養して局所に投与する方法、そして、自家由来の滑膜細胞を培養して局所に投与する方法(東京医科歯科大学でやっている)などです。PRPを使う治療は、血小板から分泌される増殖因子などのサイトカインの働きを期待すします。培養しないで投与するやり方は、細胞数は少ないですがそれでも十分だと言う時に使いますが、どれだけ細胞があれば十分かはまだデータがありませんので決まっていないと思います。培養して投与するやりかたは、200倍から300倍またそれ以上の細胞数を投与することになります。また、滑膜細胞を投与する方法は、元々膝関節内にあって半月板などを守っていると考えられている細胞を投与するので脂肪由来よりも良いだろうと考えられています。 「すでに縫合している場合でも培養した方がよろしいでしょうか」と言うご相談ですが、そもそも自費診療で(東京医科歯科大学は確認してください)、どうするかは決まっていませんので、決まった治療法はありません。治療を受ける医療者などと良く相談して決めていただく以外には無いものと思います。かかる費用などと十分勘案の上で決めていただきたいと存じます。 |
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