厚生労働省の専門部会は19日、バイオ新興のサンバイオが申請していた再生医療製品「アクーゴ」について、条件及び期限付き承認を了承した。承認期限は7年間。今後の治療効果をみながら改めて評価を続けるというが、当面は出荷できない。
サンバイオは22年3月に再生医療等製品として外傷性脳損傷の患者に幹細胞を移植して改善を促すアクーゴの承認を申請していた。審査期間が短縮される「先駆け審査指定制度」の対象になっていたが「同等性と同質性が確認できない」などとして、厚労省は追加データの提出を求めていた。
部会での検討では同等性などは確認できなかったという。しかし外傷性脳損傷は他に有効な治療薬がないことから、承認後にデータを改めて提出することを前提に了承した。
外傷性脳損傷は、交通事故や転倒による強い衝撃で脳の組織が傷ついて起こる。半身まひや記憶障害が引き起こされることもある。後遺症が残ることも多く、有効な手立てはリハビリが主だった。アクーゴはこれまでの治験で患者に運動機能障害の改善がみられたという。
(neuron / 20240620)
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