筋萎縮性側索硬化症(ALS)と慢性閉塞性肺疾患(COPD)を対象としたヒト自己脂肪組織由来間葉系幹細胞を用いた再生医療の臨床研究を開始
京都市の医療法人財団康生会 武田病院(病院長 内藤和世)は筋萎縮性側索硬化症(ALS)と慢性閉塞性肺疾患(COPD)を対象としたヒト自己脂肪組織由来間葉系幹細胞を用いた再生医療の臨床研究を開始することを公表した(2016年9月23日)。
本臨床研究の対象疾患は、既存治療法で有効性に乏しく他の治療手段が確立されていない筋萎縮性側索硬化症(ALS) と慢性閉塞性肺疾患(COPD)で治療効果を脂肪組織由来間葉系幹細胞投与前の症状と比較した改善度を評価することを目的としている。また、試験デザインはオープン試験として対照は置かず、筋萎縮性側索硬化症(ALS)では種々の症状(嚥下障害、構音障害、筋力低下など)の変化を同一人での症状改善度を幹細胞投与前と経時的に比較して本研究担当医と神経内科担当医が評価し、慢性閉塞性肺疾患(COPD)では症状及び肺機能の変化など(肺機能(肺活量、一秒量)、呼吸困難(修正MRC)、QOL、憎悪回数、体重、胸部CT、LAA%、栄養評価)を評価する。自己脂肪組織由来間葉系幹細胞は腹部の皮下脂肪組織から採られ、培養・増殖後、経静脈にて合計3回(原則として2ヶ月間隔)投与する。また、有効の評価が得られ、患者から追加治療の希望があった場合は、治療として原則6ヶ月間隔の投与とするとしている。
再生医療を牽引する複数の医療機関で体性幹細胞を用いた再生医療が本格的に始まるようです。今年は再生医療元年と言っても良いかもしれません。
(NPO法人再生医療推進センター 21研究室 篠原)
(公開情報リンク先)
筋萎縮性側索硬化症(ALS) :
慢性閉塞性肺疾患(COPD):
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