NPO法人再生医療推進センター

再生医療相談室 回答ページ No.390


専門分野: その他

Q: 傷痕の再生に関して

 「細胞外マトリックスでの傷痕治療」についての質問をし、先日メール説明を頂きました。
医療に従事していない者向けに解説していただき比較的わかりやすかったのですが、疑問点がわいてきてしまいました。
『皮下脂肪組織や真皮の再生は限定的で、創部が肉芽組織(傷が治る過程で形成される線維芽細胞や血管などでできた組織)で覆われ、その表面に周囲から表皮が再生してくる形で治癒します。〜ただ、以上のような方法で瘢痕が比較的少ない皮膚(表皮と真皮)が再生しても、皮下脂肪組織の再生はあまり期待できません。』とあったのですが、一応テレビの画面で見た切断された指は、元通りのように再生されていたので、皮下脂肪組織まで再生されているように思えるのですが・・・。
『乳房再建などで試みられている脂肪組織の移植』となると脂肪組織が多そうなので・・たしかにと納得できるのですが、指(先端から1.3センチほど)の方ではなんとなく・・ピンと来ず、細胞外マトリックスで再生できているのでは??と思えてしまいます。
そうなると、『顔などで、無理に引き寄せると口や鼻、目が変形する場合などは、無理に縫合すると問題が残ります。』とあったので、面積が指切断(先端から1.3センチほど)くらいの大きさで真皮レベルまでの損傷だとしたら元通りに再生可能のように思えてならないし、縫合などせずきれいに治せるように思えてしまいます。

掲載日: 2009.9.7

A:

 申し訳ありませんが、一般的な創傷治癒については、前回解説させていただいた以上の解説はご容赦ください。また、個別の症例の治療や経過については、実際に担当した医師による医学的な症例報告などを検討しないと、正確な評価は下せません。今回の「魔法の粉」についても同様で、普通の医学的見地からいくつか回答文を書かせて頂きましたが、詳細な資料に基づく症例報告がありませんのでこれ以上詳しい考察を加えることは困難です。
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