NPO法人再生医療推進センター

再生医療相談室 回答ページ No.595


専門分野:脳・神経・脊髄

脳梗塞再生医療について、緊急希望です

先日、自費で幹細胞治療とリハビリ等をセットで治療して頂蹴る医療機関に問い合わせましたところ、脳出血後遺症は未だ臨床試験も始まってませんし動物実験の段階なので厚生労働省に、計画を提出できません!と冷たいお返事でしたが例え脳梗塞再生医療が認可されたとしても、すぐに類似疾患としての認可対象拡大はかなり難しく時間かかるのでしょうか?可能性もふくめた所見お願い致します


掲載日: 2017.06.18

A:

 脳出血後の後遺症に対する再生医療についてのご相談と思います。
 急性期(発症初期)に脳が損傷を受けるメカニズムは脳梗塞と脳出血では異なっていると考えられますので、急性期の脳梗塞治療を目指した再生医療を脳出血にそのまま移行させるのは難しいかもしれません。しかし、慢性期(発症してから何ヶ月か経って症状が安定している時期)になると、どちらの疾患でも、脳細胞が破壊されて機能不全に陥っているという点では同じと考えて差し支えないと思われます。とすれば、慢性期の脳梗塞治療において安全性が確認され、効果が期待される再生医療であれば、脳出血後の再生医療として使える可能性はあると思います。
 実際に、サンバイオ社では、米国で慢性期脳梗塞に対する治験で安全性と有効性を確認した後、我が国では、外傷性脳損傷で麻痺が残った患者さんに対して治験を開始しています。サンバイオのホームページ(http://www.sanbio.jp/index.html)を確認したところ、治療目標となる疾患に脳出血は含まれていませんでしたが、今後の展開次第で対象疾患に含まれてくる可能性があるのではないでしょうか。


NPO会員様募集中
再生医療相談室トップに戻ります
再生医療推進センターは再生医学、再生医療の実用化を通して社会への貢献を目指す非営利活動法人です。
Copyright (C) NPO法人再生医療推進センター All rights reserved.