NPO法人再生医療推進センター

再生医療相談室 回答ページ No.600


専門分野:その他

サンバイオ社再生医療薬SB623について

米国では治験制度の複雑化から、被験者が甘利集められなかったりして治験に遅れが出てアメリカでの認可を当初の2017年から大幅に遅らせて2023年位の認可予定だそうですが果たして日本ではそれより数年後には市販されるのでしょうか?対象を慢性期脳梗塞としていますが一口に、慢性期と言っても様々ですが、さすがに発症から10年経過したら効果はあまり、見込めないでしょうか?日本国内では外傷性脳損傷で、治験を先行為てますが日本で条件期限付認可の対象となるのは脳外傷性だけでしょうか?


掲載日: 2017.08.13

A:

 サンバイオ社の「再生細胞薬」についてのご相談です。まず、米国の治験の遅延についてはよく存じません。我が国では外傷性脳損傷後の麻痺を対象として治験が行われています。一般的に再生医療等製品として認可される場合、我が国で行われた治験で安全性が確認され有効性が推定されれば、条件付き承認として市販が可能になります。従って、この「薬」の場合、外傷性脳損傷による麻痺が我が国での最初の適応になると予想します。しかし、最近、海外で承認されているにも関わらず我が国では未承認の薬剤(ドラッグ・ラグ)の問題を早期に解決しようという動きが盛んになっていますので、脳梗塞後麻痺に対しても早い時期に使える様になることが期待できると思います。  発症後の期間ですが、少なくとも我が国で行われている外傷後の麻痺では、受傷後の期間は条件になっていません。ただ、拘縮などが起こって麻痺が改善しても動かせないようでは効果の判定が難しくなりますので、状況によっては適応にならない場合もあるかと推察されます。


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